今年2024年1月1日に能登半島地震があり、被災しました。
最近では南海トラフ地震などを危惧する揺れが何度も起こったようで、エリアもバラバラなのでとても心配です。能登では小さなものは余震がまだ続いており、街もがれきがたくさん。安心できる日がいつ来るかはまだわかりません。
私自身は、2月の初めごろに防災バッグを作り始め、今半年が経過。そろそろ一度見直しも兼ねてこの記事を書こうと思いました。
(下の写真は、1月2日、家族4人分として支給されたおにぎり)
能登半島地震の時の状況
このとき、1月で冬でしたので、結構精神的に救われた部分もありました。
夏の暑い時期とは違い、寒さに耐えるためには着こめばよく、さほど汗もかかない。体臭も不快レベルになるには時間を要しました。洋服も下着でなければ2日ほど同じものを着ていても気にならない天候。これは不幸中の幸いでした。
暑くないため、食料の腐敗も進みにくかったと思います。実際には最初の2日間避難所にいて、水も食糧もほぼなかったので(2日で小さい塩むすびを1個半)、自宅用に年末年始に買い込んだ食料やせんべいを食べたりしました。
ただ今はすでに猛暑なので、この時期に同程度の地震があった際にはとても大変だろうと想像できます。
悩んだのは、トイレと食料(特に水分)
私は実家が倒壊したわけではないので、それだけでもラッキーでした。ただ、余震がかなり多く大きかったので、2日間は避難所で寝泊まりしました。実家から徒歩20分ほどの場所で、道路が隆起しているので歩くにもとても危なかったですが、何とか移動することができました。
ただ避難所生活では、かなり苦痛だなと思ったこともありました。それはトイレと食料(特に水分)です。一般的には、食料はかなり早い段階で支援物資としてくるといわれているようですが、半島という地形もあり物資の支援がとても遅れたようです。実際に、避難所にいた丸2日間で私たちが口にできたのは小さな紙コップ1杯の水、小さなおにぎり1個半です(おにぎりは、子供やお年寄り優先に回してほしいと声かけあり)。
私たちは偶然妹夫婦が買いだめてあったペットボトルの水を分けてもらい、古いものは歯磨きのうがいや洗顔に少しずつ使いました。また食料は、母の家業で使っている業務用冷凍庫があり、そこに年末年始用の食糧(パンやお餅)、またスーパーで買いこんだ大好きなおせんべいなどがあったので、それを避難所に持ち込んで食べていました。
またトイレは、最初にペーパーを使ってしまった関係か、洋式の便器が肥溜めのようになり、においもすごかった。家族ならなんとか耐えることができるかもしれないけれど、他人と共同でこういった場所に入るのはとても気分が滅入りました。プールの水(避難所は学校)を使ってなんとか流せたトイレは和式のため、若い人や私の母はこちらを使うようにしていました。
実際に、その場にあると便利だった防災グッズの中身
防災グッズの一覧は、みなさんがシェアしてくれているので、
いつ何が起こるかわからない世の中。普段使いもできて、もしもの時でも使える備えて安心アイテムを取り揃えました。https://t.co/MRsNy7r6yA
— 🏕L-Breath エルブレス🏕 アウトドアショップ (@LBreath30) August 14, 2024
普段から身の回りを確認し、いざという時の為に準備をし、大切な命を守りましょう。#防災 #防災バッグ #防災グッズ #防災の日 #避難 pic.twitter.com/AXQXlgRXXB
私は実際に「あってよかった」と思うものを書こうと思います。
歯ブラシ
ほぼ食料がない中でも、やっぱり寝起きは口臭が気になりました。ホテルに泊まった時にもらえるものでもいいですし、新品で個包装の歯ブラシを用意しておくのがおすすめ。また歯磨きは唾液も出やすくなるので、口臭予防の一助にもなります。
同じ観点で、キシリトールガムもあると便利だと思います。歯磨きができなくてもある程度スッキリします。キシリトールガムは塩などと同様にほぼ変質することがないので、賞味期限の記載がないものが多いです。防災バッグ向け。
賞味期限が切れた水
余りに古いものはダメですが、少し切れている程度のものなら、洗顔や歯磨き時のうがい、手洗いに使えます。うちの場合は、妹がコストコ?で買った2Lペットボトルの賞味期限が偶然切れていて、飲用以外に活用させてもらいました。
そのため、備蓄品をローリングすることも大切ですが、期限が切れたからといって、別の用途に使えないかな?ということも考えるといいかもしれません。
毛布やブランケット
冬の震災だったので、学校の体育館が避難所となり、寒さをしのぐのが厳しかった。ストーブはついていますが、近所の家の灯油をかき集めたり持ち込みを呼び掛けていました。そのため、物資として支給があったわけではありません。
私たちは自宅が20分程度歩けば、という距離感の避難所だったので、自宅に徒歩で戻り、毛布やひざ掛けを持ち込みました。ブランケットやひざ掛けはサイズ自体は小さいものの、おなかや足元に重ねるだけで温かさを感じます。また畳んで枕のようにして使うこともできました。
ウエットティッシュ
これはコロナ禍の影響もあり、私がたまたまバッグに持っていたものです。
避難所では、クッションマットが敷かれた上に寝ていたこともあり、手が汚れたりします。また私たちは自宅から持ち込んだ食料(おせんべい、パンなどそのまま食べられるもの)を食べる際、食前食後に手を拭くのに使いました。
あとで子供がいる妹に話を聞くと、「ウエットティッシュはアルコール入りが多いから、赤ちゃん用のおしりふきなら手足や口元、テーブルなどの台、どこでも拭けて子供にも使えて便利」と聞きました。
「あるといい」と感じた、用意していなかったもの
実際に使ってみて、これは準備しておくといいかも、と感じるものも書いておきます。
簡易トイレ
断水が続いたので、簡易トイレにはかなり助けてもらいました。
家族が病院関係者のため、分けてもらいながら使いました。便器の中に袋を敷いて、その中に凝固剤を入れ、用を足すタイプ。震災直後は数も限られていたので、家族で「小」のときは何度か使って捨てる。「大」のときは1回で捨てる。というふうにしていました。
もちろん、水が使えないとにおいが厳しいので、便座の蓋は必ず閉めておきます。
家族だからなんとかこれができますが、実際に避難所で他の人と一緒に山盛りの糞便と共にするのがいちばん精神的に厳しかったです。ご家族がたくさんいる家庭ではそれなりに簡易トイレの数量を用意しておくのがいいと思います。調べてみると年数の保存がかなり利くものもあります。ただ、能登半島での大型の地震が17年ぶりだったことから、15年の保存期間でもあまり楽観視できないな…と感じました。
懐中電灯、ランタン
これは「あ、自宅にない」と感じて、やっぱり用意すべきだなと思ったものです。
夜の避難所では、近くにいた方のランタンの明かりに助けてもらいました。体育館は真っ暗ではありませんが、足元が悪くて不安な人は用意するといいかもしれません。
懐中電灯はどうしても握りしめて持つ、また明るくできる範囲が狭いので、ランタンのように持った時にぶら下がるタイプのほうが良く照らしてくれそうな気がします。電池式の場合には、電池の用意も必要です。
新しい下着、インナー
例えば、旅行に行くときは「古いものを着て、捨ててくる」という選択はアリだと思います。が、震災などの被害に遭い、気分が下がっているときは、きれいな衣類のほうがスッキリします。
最近、ユニクロや無印でも、インナーは価格も手ごろで、ジッパー袋に入っていることが多いので、そのまま防災バッグに入れることも可能。靴下も同様ですね。普段の気に入っているメーカー、ブランドのものが良いです。
私たちは冬の被災でしたが、夏のケースもあると思うので、数枚準備するのがいいと思います。また下着だけでなくTシャツも準備できていれば、中のインナーを着替えるだけでスッキリして、アウターを数日着用することもできます(アウターというのは、例えばトレーナーやシャツなどを想定)。
私は5日間入浴できませんでしたが、実家の家族はもっと長期間でしたので、これは現実として起こりうることです。準備をしておきたいですね。
ソーラーパネル
これは蛇足ですが、最近Facebookで知り合いの投稿を見たので載せておきます。
自裁に、電気がこないときは日が暮れたら真っ暗で何もできず、寝るしかありません。自宅には偶然小さいソーラー電池がありましたのでそれを日中充電しておき、電気スタンドをつけて夜の明かりにしていました。
部屋の中でスマホ、照明を使いたいときの電源確保として、ソーラーパネルを準備するもの手だと思います。こういった製品は、日光があたれば充電できるので、普段の準備はさほど大変でないのがいいです。最近のパネルは性能が良く、天気がある程度悪くても(曇りとか)充電できることが多いのでいいですね。
自分の使用状況や予算に応じて、容量を選択するといいと思います。
また気が付くことがあれば、追記しようと思います。ダラダラ書いてしまいましたが、現時点での備忘録です。